【グッド・ウィル・ハンティング】自分に正直になることの大切さを教えてくれる名作。
はぁ…
どうなさいました?
今の環境になんの不満もないんですが、毎日がマンネリ化している気がして…
それでは、こちらの映画はいかがでしょう。
1997年、127分
監督:ガス・ヴァン・サント
脚本:ベン・アフレック
キャスト:ロビン・ウィリアムズ
ミニー・ドライヴァー
受賞タイトル:第70回アカデミー
賞第55回ゴールデングローブ賞
第3回放送映画批評家協会賞
制作費:$10,000,000
興行収入:$260,000,000
あらすじ
▼
天才的な頭脳を持ちながらも
過去のトラウマに苦悩する青年ウィル。
精神分析医ショーンとの交流や
女学生スカイラーとの恋愛を通して
成長していく。
ーーーーー 翌日 ーーーーー
ソムさん!
「グッド・ウィル・ハンティング」最高でした!
それは良かったです。
どの場面がお気に召しましたか?
たくさんあるのですが、
特にお気に入りの場面が5つあります。聞いていただけますか?
もちろん喜んで。
ーーーーー ネタバレ注意 ーーーーー
1、謎の天才ウィル。
マサチューセッツ工科大学で清掃のアルバイトをしていたウィル。
ウィルは、世界屈指の優秀な学生達でも解けない「代数的グラフ理論」の難問を、いとも簡単に解いてしまうほどの天才だった。しかし、プライベートでは喧嘩が絶えず、暴行罪や窃盗罪を繰り返し、素行の悪い一面もあった。
ある日ウィルは、喧嘩が原因で刑務所に送りになるところだったが、大学教授ランボーが保釈金を払ったことで仮釈放となった。ただし、「大学で数学を学ぶ」「セラピーを受ける」という2つの約束を交わします。
この約束が、今後のウィルに対して、どのような影響を及ぼすのでしょうか。
天才が解けない問題を解くほどの天才…
そんな天才だったら、大人が放っておかないよな。
そうですね。
ただ、そんなウィルには、深い悩みもあるんです。
2、ショーンの絵。
何人ものセラピストから見放され、藁にもすがる思いで旧友の精神分析医ショーンに相談する。ショーンは乗り気ではなかったが、断りきれずにウィルのカウンセリングをすることになります。
ショーンの部屋に入ったウィルは、壁にかけてある”ボートを漕ぐ人物の絵”をみて「直線と印象派っぽいタッチで、まとまりがない」と批判したのち、ショーンの心理分析をしてからかう。全く動じないショーンだったが、亡き妻のことに触れた途端激怒し、ウィルの首に手をかける。その瞬間にカウンセリングの時間が終わり、ウィルはショーンの部屋を後にする。
この日からふたりは、週に1度のカンセリングで、顔を合わせるようになる。
初めのうちは口も聞かないウィルであったが、ウィルの気持ちを尊重するショーンの態度に、少しづつ心を開いていきます。
このふたり、なんか似てますよね。
確かに似ているかもしれませんね。
心の変化がとてもリアルに表現されています。
3、完璧な彼女。
とあるバーで知り合ったハーバード大学の女学生スカイラーと恋に落ちます。
美しくて頭がよく、そのうえ面白い完璧な彼女だった。スカイラーと一緒にいる時は、ウィルは自然体でいることができた。
ある日、スカイラーは「どうしてそんなに記憶力がいいの?」とウィルに尋ねます。するとウィルは「モーツァルトやベートーベンは、ピアノで美しい音色を奏でる。俺にとってピアノはただの木の箱だ。そして、俺にとってのピアノはそれなんだ」と明かす。
スカイラーは医学を学ぶため、カリフォルニアに引っ越すことになる。ウィルに一緒に来て欲しいと伝えると、いつも冷静なウィルが過剰に反応します。
おそらく、過去の自分を知ったら、好きではいられなくなると、スカイラーの心変わりを恐れるが故の反応だったのでしょう。本当はどうしようもなく愛しているのに、過去のトラウマに囚われたウィルは、心にもないことをスカイラーにぶつけます。
このことがきっかけで、ふたりは別れることになりました。
完璧な彼女かー。
確かに嫌われることを考えると、怖くなりますよね。
私は欠点のある女性が好みですね。
4、君は何をしたい。
大好きだった数学も、強制的にやらされると嫌気がさし、前のように荒れ始めるウィル。
そんな姿を見てショーンは「君は好きな道を選べるんだ、何がしたい?」と問う。しかし、ウィルは答えられない。これまで自分のやりたいことに蓋をし続け、自分に嘘をつき続けてきたウィルにとって、自分に正直になることが難しいのです。
ある日、ベン・アフレック演じる親友のチャッキーから、レンガ積みの仕事の休憩中にこんなことを言われる。
「俺が50になって、工事現場で働いていてもいい。だがお前は、宝くじの当たり権を持っていて、それを現金化する勇気がないんだ。お前以外のみんなは、その剣を欲しいと思っている。それを無駄にするなんて許せない」知らない人からどれだけいい言葉言われたところで全然響かないけど、大好きな人から言われた何気ない一言って、心に残ってたりしますよね。
そうですね。
その人との関係性によって、言葉の力は大きさを変えるのかもしれませんね。
5、旅立ち。
自分のやりたいことを模索し始めたウィル。
第一歩としてランボー教授から紹介された会社の面接を受けた。社長はいい感じの人で、ウィル自身もある程度納得のいく進路だった。しかし、ショーンとの会話の中で、自分の本当に進みたい道に気づいた。
ウィルは親友のチャッキー達から、誕生日プレゼントでもたったオンボロ中古車で、カリフォルニアにいるスカイラーの元に向かいます。そんなこととは知らず、いつものようにウィルを迎えに行ったチャッキーは、ウィルがいないことに一瞬戸惑いを見せるが、すぐに晴れやかな表情に変わります。親友の気持ちを最優先に考えるチャッキーは、本当にかっこいいですね。
エンドロールでウィルの運転する車が、道路の真ん中をまっすぐ走り抜ける描写は、未来にまっすぐ突き進むウィルの心境と重なります。
無意識のうちに他人の目とか世間体を気にして、自分のやりたいことを押さえていたのかもって思いました。
私も、世間体を気にするタイプです。
ですがこの映画を見ると「本当にそれでいいの?」と、自分に問うてみたくなります。
確かに…
これからの人生で、何度も見返すかもしれません。
好きな映画は、何度観てもいいですからね。
ーーーーーENDーーーーー